BLOGブログ
BLOG
歎異抄
2021/12/31
歎異抄序文
歎異抄とは親鸞聖人のご親族に当たる唯円という方が書き遺された書物と言われております。
今でも、人気があり多くの解説の本が出ています。
今回は、始まりの序文を親鸞聖人の書き遺られた教行信証を軸に意訳をしてみました。
⑥仍、故親鸞聖人御物語之趣、所留耳底、聊注之。 偏為散同心行者之不審也云々
①竊回愚案 粗勘古今、
ひそかにぐあんをめぐらして、ほぼここんをかんがうるに、
(意訳)
一人静かに、これまでの事をいろいろと思い出し、考え直してみると、
② 歎異先師口伝之真信
せんしのくでんのしんしんにことなることをなげき、
(意訳)
親鸞聖人の語られた言葉の解釈に対して、ひどく誤った理解と、多くの違和感を覚え、
③思有後学相続之疑惑、
こうがくそうぞくのぎわくあることをおもうに、
(意訳)
これまでの学びの継承に対して、大きく疑惑や無力さを感じる
④幸不依有縁知識者、争得入易行一門哉。
さいわいにうえんのちしきによらずはいかでかいぎょうのいちもんにいることをえんや。
(意訳)
縁があり幸いにも、他力本願の教えを学んでこれた私達だからこそ、改めてこれまでの学びを基礎からつまり、教行信証から復習をして、確認をしなくてはいけない。
⑤全以自見之覚悟、莫乱他力之宗旨。
まったくじけんのかくごをもって、たりきのしゅうしをみだることなかれ。
(意訳)
念仏者としての自覚を持ち、他力の教えを見返りの教えと偽るような事をしてはならない。
⑥仍、故親鸞聖人御物語之趣、所留耳底、聊注之。 偏為散同心行者之不審也云々
仍よって、こしんらんしょうにんおんものがたりのおもむき、みみのそこにとどまるところ、聊注之いささかこれをしるす。
(意訳)
ひとえにどうしんぎょうじゃのふしんをさんぜんがためなりと云々 故に、親鸞聖人の遺されたお言葉の真意を、私の記憶の限り書き記し、再び、「行に迷い信に惑う」人を生み出す事の無い様に、していかねばなりません。