脱経済成長=弱者切り捨て
ウクライナ侵攻
2022年2月24日、ついにロシアがウクライナに侵攻をはじめました。
それぞれに言い分はあると思いますが、武力での侵攻を認める事はできません。
①脱経済成長
最近、世間では、脱資本主義、脱経済成長という言葉が流行りだしています。
また、地球温暖化等の環境問題を前面にだして、今の経済成長や発展を否定する考え方も広がりつつあります。
そこから、一部の金持ちを否定して、再分配を求める発言も湧き出しています。
耳触りの良い言葉が並び、これらの事に賛成する事が、知的水準が高い人の様に思われる、そんな流行かもしれません。
②ソビエト連邦
大切な事ですが、現実は逆です。
ソビエト連邦という国を記憶されている人は、今も多くあると思います。
この国は、共産主義を国の是とし、資本主義の仕組みを否定しました。
これにより、経営者と呼ばれる少数の人達に集まる事業収益を取り上げ、労働者と呼ばれる多くの人達に分配をする事を大切にしました。
その結果、生産性は日に日に落ち、技術革新は行われず、多くの貧困を生み出しました。
そして、その結果、多くの社会的弱者の切り捨てを行い、多くの死者を生み出しました。
具体的に社会的弱者とは、病人、障害者、老人、少数民族などです。
そして、国の経営が行き詰まり、ソビエト連邦は崩壊しました。
③お金持ちは悪い人
これを、歴史では20世紀の壮大な社会実験とも呼ばれています。
ソビエト連邦が崩壊して、一時的に資本主義国家になりました。
資本主義社会になり成功した企業に対して、プーチン大統領は資本家の贅沢な生活を非難し、本来であれば税制を見直すべきところを、国が企業を強制機的に接収してしまいました。
この繰り返しにより、ロシアもソビエト連邦の時代と同じように、行き詰まりになってきています。
今回、プーチン大統領が次の選挙に勝つ手段として、ウクライナを悪者に仕立て、正義の味方ロシアというご都合な構図をつくりあげ、侵攻を始めました。
④ジェノサイド
経済成長を否定するという事は、簡単に表現すれば、弱者を殺し、常に悪者を探す世界を作る事です。
⑤経営者は努力家
何となく、お金持ちの資本家が悪い事をして、お金を稼いでいると、思う方がいるかもしれませんが、現実は違います。
お金持ち、資本家になるためには、それなりの努力が必要です。 それと、勇気も必要です。
⑥社長の父親
私の父親は現役時代、上場企業の役員をしていました。
当時、勤め先の社長から、父親に名古屋で会社を立ち上げる様に、提言されたそうです。
今思えば、体のいいリストラだと思います。
その後、名古屋市で子会社を立ち上げ、有難い事に、今でもその会社は存続しています。
⑦20,000,000円
父親が子会社の設立条件として、2000万円を親会社に要求した事は、今でも記憶にあります。
ネットでその会社を検索したら、設立時の資本金が500万円だったので、可能な限り、運転資金にお金を回していた事が、分かります。
今でも、「父親が何度か夜逃げしたくなった」と言っていた事は明確に記憶しています。
会社を経営する事とは、常に支払いとの鬼ごっこです。
相当な重圧に耐えなければいけません。
その重圧の中で、踏ん張りうまく会社の経営ができたご褒美が、お金や資産となるのです。
⑧表面しか見ない
一部の資本家や、経営者にお金があるから、あいつらは悪いというのは、大きな間違いです。
正確には多くの方が、途中で支払いができなくなり、破産もします。
経営者である以上、破産の恐怖と向き合う勇気を持ち続けなければなりません。
そして、雇用などの社会貢献もしなくてはなりません。
雇用される側は、労働の対価として、給料や待遇などの権利を言う事ができますが、経営者にはそのような権利はありません。
つまり、勇気を持ち責任を背負い、自分の権利が一番弱いのが、経営者の姿でもあります。
おまけに、利益が出れば税金もきちんと納めないといけません。
また、違法な事があれば直ぐに、警察も税務署も来ます。
⑨内部留保
ちなみに今、よく言われる「内部留保」と呼ばれる物の多くは、従来事業への再投資であり、新規事業への投資が少ない事を問題とされているのです。
会社経営などでお金を稼ぐという事は、悪い事はもちろんできませんし、勇気や粘り強さなど、見えない多くの苦労があります。
現在、高級車に乗り贅沢な生活を送っている人達も、必ずその地位にたどり着くまでには、多くの失敗や苦労があったはずです。
⑩千三つ
私たちは、余程の事が無い限り、成功した人しか目にする事ありません。
成功した人の何千倍の人が、途中で破産したりして、悔しい思いをしている事を、きちんと知るべきです。
そういう事を軽視または無視して、資本家や資本主義を否定する事は、非常に恐ろしい事です。
本質を見ずに表面だけで物事を見ているにすぎません。
これは、正すべきだと思います。
⑪新たな余力
経済成長とは、これまでに新たな余力を生み出します。
その余力が、雇用をはじめとする多くの社会貢献につながるのです。
余力を生まなくなる世界は、今のロシアと同じです。
人々は我慢を強いられて、弱者は切り捨て、環境問題に充てる余分なお金などあるわけないので、環境汚染は更に深刻化します。
⑫(まとめ)欲は大切
もし本当に、脱資本主義、脱経済成長の世界に身を置きたければ、近くに北朝鮮や中国という国があるので、そちらに亡命する事が一番だと思います。
たぶん、そういう事では無いという人も、おみえになると思います。
ただ、理想論で格差の是正や、環境汚染を解決する事はできません。
残念ながら、人には欲が備わっているのです。
正確には欲が備わり、人として成立しています。
人から欲を抜けば単なる動物でしかありません。
簡単に弱者の殺される、動物の世界しか残らないのが現実です。