東京貧困女子
東京貧困女子
①東京貧困女子
個人的になりますがこの本の存在は、私が赤羽別院教化センターの広報部長をしていた時に地元の住職が紹介をしてくださった本です。
この本には都会で生活する女性の苦労が書かれています。
若い方が都会の暮らしに憧れる事は、極めて自然な事だと思います。
②ここに見出し2
しかし、いざ憧れの都会で生活を送るとなると、予想以上の出費に悩まされてしまいます。
田舎では、日々の生活にお金が掛からない代わりに自分で物事を行います。
自転車で移動をする際にも、田舎であれば駐輪場で有料なところは余程ありませんが、都会では有料が当たり前です。
食事にしても、田舎では田畑があるのである程度の食材を自分で作る事ができますが、都会ではそうはいきません。
家賃も、田舎では数万円払えば、それなりに広い部屋を借りる事ができますが、都会では狭い部屋でもそれなりのお値段がしてしまいます。
総てにおいて、お金が無いと成り往かない環境が都会と呼ばれる場所です。
③残酷な現実
更に、残酷な話をすれば、男女を問わず都会には多くの若い方が集まります。
これは、同世代間での競争の激化を表しています。
地方では、人手不足、特に若い人材が足りなくて困っている状態とは裏腹に、都会では若い人の仕事が無くて困っています。
④キラキラ
都会はキラキラお輝いている場所であり、刺激的で面白そうな環境である事は間違いないと思います。
しかし、キラキラと輝いている以上は、同じ位の影も存在している事を知る必要があります。
キラキラと輝いている人気の物事を欲しがる姿は、人としては自然な事かも知れませんが、それだけ競争が激しく、常に見えない処では熾烈な奪い合いが繰り広げられます。
欲しい物を手に入れるためには、時に手段を選んでいられない事も出てきます。
⑤逮捕
先日、ツイッターに若い女性が逮捕された事が掲載されていました。
逮捕容疑は、自身の性器を映した動画を販売して生活費を稼いでいたからだそうです。
この事件では多分若い方だと思いますが、誰が被害者で誰が加害者なのか分からないというコメントが多数上がって言いました。
なりふり構わず自分のできる事を精一杯行い、生活を維持している女性が逮捕されるという事がおこるのも、法治国家という国の現れだと思います。
⑥現在進行形
東京貧困女子という本は2019年に発刊されているので、4年以上前の取材原稿が本になっています。
内容自体に古さは感じられず、現実的な描写で読んでいて気分が悪くなるくらいの内容です。
トー横キッズや大久保公園界隈の動画を見る限り、本の内容も過去の事と考えるより、現在進行形の内容として捉えても良いのかも知れません。
⑦意見を述べる
この本を紹介する原稿の中で辛辣な表現があり、原稿を書いた住職は厳しい意見を言われました。
私は、それぞれの立場のある方が、自分の名前を明らかにして自分の正しいと思う物事を語り合う事は、決して悪い事だとは思いませんので、それはそれで良いと思います。
⑧外野は外野
ただ、貧困でない方々が外野で騒いでいても、そこには多様な正義の味方が自己満足や、立ち位置を獲るための活動をしているにすぎません。
本当に困窮している人に対しての支援行為とは関係が無いと言う事実だけは承知しておくべきだと思います。
今回、この事件を通して都会では貧困の女性が多く存在している事を再認識しました。 正確には、男女を問わず貧困の若い方と捉える方が正解の様に思います。
まとめ 全体から全部へ
貧困問題は人類の永遠の宿題だと思います。
日本という国は、諸外国の様な勢いのある経済成長はしていませんが、全体的に豊かな国になりました。
しかし、全体的な底上げができたからといっても、その豊かさが全部に行き届いているわけではありません。
貧困問題を考える中で大切な事は、一人一人が持つ貧困問題観の是非ではなく、全部に行き渡る仕組みの構築ではないかと思います。